陸上ー長距離界はクロスカントリーブーム・・・
水曜日, 3月 31st, 2010ここ数年、高校駅伝では熊本の九州学院高駅伝部の活躍が目立つ。特に平素の練習にクロカンを取り入れた効果とも言われている。
強豪の名をほしいままの長野県佐久長聖高も、当館とのご縁動機も当初の10年前から笹ヶ峰のクロカン練習に起因している。「佐久長聖を駅伝の強豪高にしてほしい」と招聘された両角先生はグランド設備もない高校に乗り込み、学校近くの荒地を自ら重機を駆使して日常練習に使うクロカンコースを造り上げた話はあまりにも有名だ。
都大路を控えた昨年12月、九州の毎日新聞に興味深い記事を見つけたので転載したい。(以下、2009 12/15 毎日新聞九州版)
九州のへそ、阿蘇山を望む熊本市の郊外。総合運動公園の周回にあるアップダウンが続く不整地コースを九州学院(熊本)の選手たちが走る。かむろ雄進監督が「今の駅伝は工夫した練習をしていかないと太刀打ちできないんですよ」と苦笑いを浮かべる。人気なのが野山を走るクロスカントリー。高校長距離界では「クロスカントリー・ブーム」と呼べるほどの現象が起きている。
クロスカントリーを練習に取り入れたのは仙台育英(宮城)の渡辺高夫・前監督。ケニア人留学生の練習を参考にし、第55回大会(04年)の2時間1分台というスピード化を呼び起こした。渡辺氏は、(1)アップダウンのあるコースを走ることによって集中力が高まる(2)バランスのよいフォームが身に着く(3)平地を走るより、脚筋力と心肺機能が高まる--などの効用を挙げ、「ジュニアの成長期、および若手の強化期としてはもっとも効果が得られるトレーニングの一つ」と話す。
昨年、日本人だけの記録としては最速となる2時間2分18秒の日本高校最高記録で優勝した佐久長聖(長野)も、自前のクロスカントリーコースでの練習が有名だった。今夏に開かれた日本陸連のジュニア長距離強化合宿でも練習の主体はクロスカントリーだった。
かむろ監督は就任22年目のベテラン。五輪3大会に出場した末続慎吾(ミズノ)ら短距離選手も育てた。長距離が専門的になった現在は、短距離も扱う指導者は珍しい。監督は「ただ、前はトラックを走れればロードも走れるというのが当たり前だったけど、今は短距離的な要素を含めた駅伝用の練習をしなければいけない」と話す。かつてはトラック練習の延長上にあると見られていた駅伝だが、クロスカントリーに代表されるような特化された練習が始まっている。