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陸上競技 2002夏合宿レポート

佐久長聖高等学校 駅伝部
 三年連続の御来山。今年は同校のご都合によりトラックシーズンが終了した6月下旬の合宿となった。北信越では長距離で敵なし。合宿前、5名がインターハイ出場を決めている。当所の合宿では、監督・両角先生が特に気に入っておられる笹ヶ峰クロカンコースでのトレーニングをメインに野尻湖周回JOGと競技場でのスピード練習で、あっという間に4日間が過ぎた。今年は、温泉入浴による体の手入れも入念に施されたようだ。
 余談になるが、先生お気に入りの笹ヶ峰クロカンは、私の長年の夢として、「国内屈指のクロカントレーニング場」にすべく、折有る事に町当局に説得、働きがけをしてきた。
その甲斐あってこのたび、従来からある縦横無尽の広大な”遊歩道”の内、総延長距離9.5kmが8月上旬、”クロカンJOG用”に整備された。私が情熱を駆り立てられた動機は、同校の三年前初合宿時、まだ不整備の個所が多い路面状態にもかかわらず、先生のご感想として「他に類を見ない素晴らしいコースと環境」であった。もっとも先生のお考えは「整地全てが良いコースとは言えず、不整地もあってこそ緊張感のある良い練習が出来る」である。ごもっともなご指導ではあるが、受け入れ側としては、どうしても最大公約数で物事を考えてしまう。いずれにしても、先生のお言葉が動機で笹ヶ峰が”クロカン練習のメッカ”として動き出した事は確かだ。
今年の高校駅伝、勿論長野県では敵なし。一年生に全中記録をもつ超有望選手も入部した。昨年大活躍の2年生選手の成長と、3年生が持てる実力を発揮すれば全国制覇も夢でない。雌伏7年の”悲願”、今年こそ都大路に大輪の花が咲く事を切に祈念したい。
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岐阜・中京高等学校 陸上駅伝部
 同校は旧名・中京商時代は22年連続出場、その間79年から2連覇という高校駅伝界名門中の名門だ。22回目出場の95年、黄金時代を築かれた徳重義明先生は本大会直前に急逝された事はまだ記憶に新しい。その後県予選を勝ち抜く事が出来ず6年間都大路から遠のいている。
 同校で2度都大路を走り、実業団で選手としてコーチとして活躍されたOB・久保田晃弘先生が学校挙げての招請で今春監督に就任された。夏休み最後の合宿を当地・当館におこしいただき、”即今年から勝負”を念頭にコーチの井出先生とともに精力的にご指導に当たられた。
 選手の中には、当地の中学出身者が3名在籍、中学恩師やご親族の方々大勢が激励に来られた。岐阜県は激戦区だが実力伯仲、その分勝機は充分にある。男女そろっての名門・強豪の復活に期待したい。
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四日市大学 陸上競技部
 僅かな所帯で全日本大学駅伝初出場をもぎ取られて早や4年。すっかり東海の強豪チームに変身、今年も4年連続出場を目指しての合宿であった。今の主力・4年生の皆さんが1年生の時が当地での初合宿であり、それだけに私共も特別な思いがある。学生駅伝ではやはり”箱根”を走る事に大きな夢をもつ高校生が関東へ関東へとなびく中、地方大学で30名近い部員を擁するところにこのチームに何か魅力が出てきたのだ。私の思うところ、失礼ながら、学生時代ごく平凡な記録で平凡な選手であったと聞く佐藤監督が、平凡な選手をこつこつと時間をかけて情熱を傾け関東勢と同じ土俵で戦える場を確固たるものにされた手腕はとにかく凄い事だ。四日市大へ行けば全日本で走れるかも知れぬ、が高校生の気持ちを揺さぶるり、そして部内に競争心が芽生える。  昨年、創部以来最強メンバーを擁しての予選会、堂々第2位出場権獲得にもかかわらず、全員”敗戦”の意識に打ちひしがれた姿が記憶に新しい。昨年はレース形式が変わり、メンバー全員が実力を出し切れなかった悔しさ、今年の合宿ではそのテツを踏まぬ挑戦者の姿勢が覗われた。
毎年当地での合宿ではロード走を主体にされていたが、志賀高原での一次合宿でしっかり走り込まれたそうで、当地では競技場でのスピード練習とクロカンJOGを主体にされたようだ。初心に帰り引き締められた気持ち、この分だと予選突破は間違いない。
 今年も他校3名の選手が最後まで同行合宿され、岩谷副監督はじめ同部関係者、OB、コーチの堀内氏もはじめてご来山された。今回もトレーナーの池田先生が最後まで選手のケアーを献身的に努めておられた。又、監督の母校、近大長距離コーチ佐川先生が陣中見舞にご来山、早朝練で今年整備された笹ヶ峰クロカンコースを試走して頂いた。大変好評を頂き、一周(2.0km)の予定がついつい3周してしまったとのこと。しかし不整地もあってこそ良い練習が出来るとのことで、これ以上の整備は不要とのご意見を頂戴した。
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第34回全日本大学駅伝対校選手権東海地区選考会において、四日市大学は第一位出場権を獲得されました。四年連続・四回目の出場となります。
選考会の激走写真をUP致します。
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東京農業大学 女子陸上競技部
 三年連続のご来山となった今年は例年より大所帯となった。その分何故か賑やかで、明るく感じたのは気のせいか。エース・本平選手が故障中で不参加が残念だ。最後の年なので早く復活を期待したい。同大は大学駅伝13回の出場を誇る正に大学女子駅伝の顔である。平素の学業が栄養学だけに、ランナーとしての体調管理はおてのものだ。合宿中の食事はいつも渡部監督からご指導を頂戴している。練習では例年決まったところでのロード走が主であるが、今年は笹ヶ峰クロカン、笹ヶ峰ロードの高地トレをメインに、トラックに野尻湖周回JOGと多様なコースで精力的に行なわれた。
 今年は余裕の証しか、渡部監督自らバーベキューで炭を起し、新鮮とうもろこしを選手の為に焼いておられた姿が印象的である。例年の事ながら、今年も当地妙高村ご在住の先輩から新鮮な野菜の差し入れがあった。当方からも御礼申し上げたい。全国制覇から久しい、今年こそ、なにわの街で大根おどりを見せてほしい。

青山ほとり常盤待つ  聳ゆるタンクは我母校  何時も元気は山を抜く
  農大健児の意気を見よ  今日も勝たずにおくものか  そりゃつき飛ばせ投げ飛ばせ
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東京慈恵会医科大学 陸上競技部
 サンバレイの夏は例年慈恵医大の合宿から始まる。長い長いお付合いを頂戴している。
 例年8月上旬に行なわれる、東日本医科大学対校戦のための合宿だ。6回生も何人か参加される。6回生は当方に6年間もおみえなるわけで、その為か皆さんの一年生時代の印象が懐かしく思う時がある。見る見るうちに”オッサン”に・・・・・いや・・・立派な先生に成長されて去っていかれる。女子部員も多く、何時も和気藹々で清清しい。最終日は打ち上げコンパと花火大会で締めくくるのが通例だ。年々大騒ぎがなくなりお酒の量も控えめだ。これも時代の流れなのか。”医者の無養生”と言う諺があるが、常にスポーツで鍛えられた先生であってほしい。皆さんのご活躍を願いたい。
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